近年ドラマでも取り上げられたりして、話題再沸騰のジビエ料理。
その代表格ともいえるイノシシ肉ですが、おいしい食べ方はご存知ですか?
また、沖縄西表島ではとってもおいしい本州とは異なるイノシシ肉が食べられることをご存知でしょうか?
「イノシシ肉はまだ食べたことない!」
「どんな食べ方ができるのか気になる!」
「西表島のイノシシってどう違う?」
「西表島のイノシシ肉をネットで買える方法は?」
という興味や疑問をお持ちの方に向けて、今回はイノシシ肉に関するアレコレをご紹介。
西表島でカマイと呼ばれる、リュウキュウイノシシの話をベースにお伝えしたいと思います。
この記事を読めば、イノシシの食べ方はもちろん、調理時の注意点も分かりますよ。
徳島県と沖縄西表島でイノシシ肉を食したことのある私たちが、イノシシと西表島のカマイは違うのか??という点についても詳しくお伝え!
イノシシをパスタソースにしてみたレシピなども公開しているので、食べ方、参考にしてみてくださいね。
イノシシ肉のおいしい食べ方 7選
これまで私たちが食べたイノシシ肉の中で、おいしかった7つの食べ方がこちらです。
- タタキ
- チャンプルー
- カマイ汁
- ロースト
- カレー
- シシ鍋
- パスタ
イノシシの食べ方①:タタキ
イノシシ肉本来の味を感じられる、贅沢な食べ方がタタキです。
特に西表島のイノシシ(カマイ)はリュウキュウイノシシの亜種で、味がピカイチといわれています。
猟期にのみ食べられる新鮮イノシシ肉は、本当に臭みがなくて脂身の甘さや旨みが際立つ逸品。
にんにくの葉と一緒に食べると非常によく合います。
西表島のカマイを食べて感動する人が多いことに納得!僕も初めて食べて感動し、今では大好物です!
ちなみに、西表島のカマイがタタキで食べられているのは、豚と混じっていないため。
また、タタキで使う肉は、解体して当日に食べるか、即日に瞬間冷凍したものです。
イノシシ全般は、厚生労働省から下記指針があるのでご注意を。
ジビエは中心部まで火が通るようしっかり加熱して食べましょう。また、接触した器具の消毒など、取扱いには十分に注意してください。
ご家庭でタタキを作るのは控える方がよさそうです。
イノシシの食べ方②:チャンプルー
- イノシシ肉
- 豆腐
- 好きな野菜(ニラ、人参など)
- 塩
- 醤油
- だしの素
沖縄のチャンプルー文化はカマイにも。
チャンプルーとは「ごちゃ混ぜ」という意味です。
カマイの旨味をたっぷり吸ってくれる豆腐や、ニラなどの香味野菜と一緒に混ぜて炒めるとカマイチャンプルーの出来上がり。
ゴーヤチャンプルーと同様、だしと醤油ベースがおいしいですよ。お好みで、卵とじにアレンジしてもGood!
イノシシの食べ方③:カマイ汁
- イノシシ肉
- 塩
- 醤油
- だし
- 島ネギ
- フーチバー(ヨモギ)
西表島のカマイは捨てるところがほとんどないと言われ、骨はもちろん、内臓や血、顔などあらゆる部位を利用します。
カマイ汁はその典型で、地域によって差がありますが、様々な部位のお肉を入れて作られています。
内臓がガッツリ入っていたり、イノシシ肉がしっかり洗ってあってクリアな味わいだったり。
西表島西部は、内臓を入れて作るのが主流のよう。ナタで割った骨も煮込んで味を引き出してん。おいしそうでしょ?
集落によってそれぞれ伝統的な調理法があったりして、味が違うのも面白いですよ。
イノシシの食べ方④:ロースト
- イノシシのロース肉
- シークワーサー
- 付け合せ野菜(オオタニワタリなど)
- ニンニク
- 鷹の爪
- 塩コショウ
- オリーブオイル
- 生姜醤油
- 泡盛
こちらはあきひこ作のニンニクオイルロースト。
イノシシ肉は、じっくり火を通したローストもおいしいです。
低温でしっかり時間をかけて、中を赤いまま焼き上げました。
食感が良く、噛むほどに独特の旨みが口の中に広がるイノシシ肉。
ニンニク醤油やショウガ醤油がぴったり合います。
イノシシの食べ方⑤:カレー
- イノシシ肉
- カレーの具(人参、玉ねぎ・じゃがいもなど)
- カレールー
こちらは以前徳島で食べたイノシシカレー。
じっくりじっくり煮込まれて、イノシシ肉の旨みがカレー全体に広がり、豚とも牛とも違う味わいのカレーに。
いつものカレーとはひと味違ったカレーを楽しめますよ。
イノシシの食べ方⑥:シシ鍋
イノシシ肉といえば、本州ではシシ鍋(ボタン鍋)が有名ですね。
お鍋に入れる具材はお好みで。
味噌ベースのだしに野菜たっぷりで食べるシシ鍋は、寒い冬にぴったりです。
イノシシの脂と味噌の絶妙なバランスは、一度食べるとやみつきになる程です。
イノシシの食べ方⑦:パスタ
- イノシシ肉
- ニンニク
- 鷹の爪
- オリーブオイル
- 白ワイン
- 玉ねぎ
- トマト
- ハンダマ
- 塩
- ブラックペッパー
- パルミジャーノレッジャーノ
私たちの最新イノシシ肉料理が、あきひこ作のパスタです。
カマイのミートソース~白ワイン仕立て~
ニンニクオイルでソテーしたカマイを、あめ色にした玉ねぎと一緒に白ワインで煮込み、パスタソースに仕上げました。
きっと島内でしか食べれない(?)西表島オリジナル料理です。
飾りに載せたトマトの酸味とよく合いますよ~!
- ニンニク・鷹の爪・オイルでニンニクオイルをつくる
- (別鍋) あめ色になるまで玉ねぎをじっくり炒める
- 塩コショウしたカマイをニンニクオイルでソテー
- ③に②を合わせて白ワインで1時間半ほど煮込む
- 3mm角に切ったトマトを、ハンダマ・塩コショウ・オイルと合わせて乳化
- 茹でたパスタと④を合わせて器に盛る
- ⑤を飾り、パルミジャーノを振る
- いただきます!
イノシシ肉をおいしく食べるために!下処理の注意点や方法は?
一般的には、イノシシ肉は独特の獣臭が強いと言われています。
その匂いの元となるのが、血液。
捕獲してすぐに血抜きされていたとしても、血抜きが甘かったり処理に差があったりすると、十分に血が抜けずに臭みが残ってしまいます。
そのため、調理前に改めて血抜きするようにしたらベストです。
下処理の方法
- ボウルに水と塩(約大さじ1)を入れ、イノシシ肉を浸す
- よくもみ洗いする
- 水を変え、①②を5~6回繰り返す
- イノシシ肉の水気を拭き取る
塩水で血液を抜ききるように、丁寧に行います。
肉を劣化させる一番の要因は、肉に残る血液の腐敗です。
安全に食べるためにも、血抜きの工程は徹底しましょう。
イノシシ肉は、低カロリーで栄養豊富!
豚肉や牛肉と比べてカロリーやコレステロールが低いイノシシ肉。
ダイエットに最適ということだけでなく、実は栄養素も豊富です。
カロリー(kcal) | 脂質(g) | B2(mg) | 鉄(mg) | 亜鉛(mg) | |
猪 | 268 | 19.8 | 0.29 | 2.5 | 3.2 |
豚 | 291 | 22.6 | 0.13 | 0.3 | 1.6 |
牛 | 411 | 37.4 | 0.17 | 0.7 | 4.6 |
(日本食品標準成分表2015年版 可食部100gあたり)
- 低カロリー、低コレステロール
- 脂質が少ない
- ビタミンB群が豊富(B1, B2, B6, B12)
- アミノ酸、鉄分、亜鉛が多い
ビタミンB群は疲労回復、アミノ酸は免疫力アップなどに効果的。
さらにエサであるドングリ由来のオレイン酸は、身体の酸化を防ぐため生活習慣病の予防に有益です。
イノシシ肉は、身体にうれしい栄養素たっぷりですね。
イノシシと西表島のカマイは同じ?違いは?
結論からお伝えすると、本州に生息するイノシシと、西表島に生息するイノシシは別の種類です。
本州のイノシシは、ニホンイノシシ。
対して西表島のイノシシは、奄美・琉球諸島に生息しているリュウキュウイノシシのさらに亜種。
DNA配列などが独自であると判明したのが最近なので、まだ学名がないんです。
特徴を簡単にまとめてみると、こんな感じ。
ニホンイノシシ | リュウキュウイノシシ | リュウキュウイノシシの亜種 | |
分布 | 北海道と沖縄以外の日本全土 | 奄美・琉球諸島 | 石垣島、西表島 |
体長 | 100~170cm | 110cm以下 | 110cm以下 |
体重 | 75~180kg | 40~50kg | 40~50kg (さらに小型) |
西表島ではイノシシのことをカマイと呼び、山の恵み、ご馳走として古くから食してきました。
カマイの主食は西表島のジャングルに実るドングリや椎の実。
狩猟期間中には、ドングリや椎の実をたくさん食べたカマイの皮や脂がイベリコ豚のような旨み成分となり、非常においしくなります。
狩猟期間は、毎年11月15日~翌2月15日です。
西表島のイノシシ(カマイ)を食べるには?ネット通販は可能?
西表島島内では、カマイの料理を提供している飲食店が多々あります。
西表島で食べられるお店
私たちが行ったことあるお店ではこちら。
- 島イタリアンen
- 一隼
- 猪狩家(かまいとぅーや)
- ハナイチ デアマール
- キッチンイナバ
行ったことのあるお店が増えたら、随時追記していきます!
禁猟期間の場合は、冷凍して保管されていた前年のカマイ。
狩猟期間中は獲れていれば、新鮮なカマイ肉を食べさせてもらえますよ。
ぜひ西表島に来たときに食べてみてくださーい!
ネット通販で買う方法
非常に数の限られる西表島のカマイは、ほとんど本州に流通しません。
ただし唯一、竹富町のふるさと納税では、貴重なカマイ肉を返礼品としてもらうことが可能です。
自己負担2,000円で貴重なカマイ肉がもらえるのは、とってもお得です!
低カロリーで栄養たっぷり!イノシシ肉をおいしく食べよう
タタキでも炒めても煮込んでも食べられるイノシシ肉。
血抜きをしっかり行えば、低カロリーで栄養たっぷりのイノシシ肉をおいしく頂けます。
もしまだ食べたことがなかったら、お店やご家庭で試してみてはいかがでしょうか?
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