こんにちは、夫婦で西表島に移住した妻のほう、よせーです。
早速ですが、"公民館"と聞いて、何を思い浮かべますか?
あなたがイメージする公民館、実は沖縄でいう"公民館"とはちょっと違うかもしれません。
私たちも西表島に移住するまで知らなかった、沖縄における公民館についてご紹介しま~す。
"公民館"という単語の意味
まず、そもそもの「公民館」という単語の意味について調べてみたところ、下記のようにありました。
社会教育法に基づき、住民の教養を高め、文化の向上を図るために市町村が設置する社会教育施設。
デジタル大辞泉
地域住民が使用する「教養や交流の場としての施設」という定義。
知ってたよー!という方、多いのではないでしょうか。
私も西表島に移住してくるまで、公民館は上記のような場所(建物)のことだと理解していました。
沖縄の"公民館"との出会い
しかし! 私たちが知っている公民館とは何か違うのかも?? と思い始めたのは、
沖縄西表島に移住してきたその日からでした。
「ていさんちの住む地域の公民館長は○○さんですよ~」
「新公民館員の歓迎会があるから来てね~!」
などなど、"公民館"という言葉を頻繁に聞くようになったんです。
言葉の意味は知っていても、今まで全くと言っていいほど、会話に出てくることのなかった"公民館"という単語。
公民館って何だろう?と疑問に思い始めました。
"公民館"は単なる建物ではなかった!
西表島に暮らし始めて、分かってきたこと。
それは、沖縄の"公民館"は、単なる建物を指しているわけではなく、地域を実質的に運営する力を有する自治組織であるということです。
西表島島内の各伝統行事や地域行事は、基本的に公民館単位で行われています。
祭りごとを共同で執り行う「ムラ(集落)」の自治組織が「公民館」。
公民館長は、その管轄する地域の長のことです。
竹富町の公民館は、全部で21
沖縄県竹富町にある公民館は、各島合わせて21。
竹富島のように、1つの島に1つの公民館のところもありますが、西表島は規模が大きいため複数あります。
そして独特だなと思うのが、この公民館の管轄地域、住所の区分とは別なのです。
西表島西部地区の住所上の地域名は、「上原」と「西表」の2つのみですが、公民館としては9つ。
祭事や行事を9つの公民館単位で行うほか、住んでいるところやお店の場所などを言うときも、この地域名が使われています。
住所に現れない昔からの地域名、という感じでしょうかね。
住所上の地名 | 地域名=公民館 |
上原 | 船浦 (ふなうら) |
上原 (うえはら) | |
中野 (なかの) | |
住吉 (すみよし) | |
浦内 (うらうち) | |
西表 | 干立 (ほしだて) |
祖納 (そない) | |
白浜 (しらはま) | |
船浮 (ふなうき) |
公民館ってどんな組織?
島民は基本的に、住居のある地域の公民館に所属します。
公民館の役職には、公民館長を筆頭に、副館長、総務、書記、会計などがあり、これら役員の方々がさまざまな行事の旗振りや運営をしています。
そして各公民館員は、青年部・婦人部といった公民館の組織に分かれたり、老人会・青年会・婦人会・子ども会といった公民館から派生した組織に所属したり。
部単位・会単位で活動、という感じです。
公民館の活動はどんなことするの?頻度は?
地域行事があるのは聞いていたものの、どんなことをどれくらいしているのか、移住前の私たちにとって、とても気になることの1つでした。
結論!地域行事、特に神事や祭事の数は、地域(=公民館)によってさまざまです。
本州で全く地域行事のないエリアに住んでいた人なら、たくさんあるように感じるのかも?
でもそれではよく分からないと思うので、簡単なイメージはこんな感じです。
- 総会
- 歓迎会、送別会
- 地域内清掃作業
- 文化財清掃作業
- 運動会
- 旧盆
- 敬老の日祝賀会
- 芸能発表会
- 神事、祭事
清掃作業は月に1回くらい。歓迎会と送迎会は年1回ずつ。
神事や祭事は地域により、年に1回の地域もあれば、年に2~3回くらいのところもあります。
他の地域の祭事にも公民館対抗などで出る場合、その練習が入ったりもします。
役員の方々はとてもお忙しいのでしょうが、私たちには「仕事優先で、来れるときに来てね」と言って頂いていて、心強い。。。
地域の一員として、行けるときにしっかり頑張るという感じで、無理せず参加させてもらってます。
地域行事を通して、地域の方々の顔と名前を覚えられたり、覚えてもらったり、地域の歴史や文化を知ることができたりするので、公民館員として仲間に入れてもらえて嬉しいな~と思ってます。
本当ですよ♬
約8年間にわたって旅行で訪れていた場所とはいえ、遊びに来るのと実際に住んでみるのは違うもの。
引っ越してきたばかりの私たちを温かく迎え入れてくださって、地域のことを教えてもらえたり、生活の知恵や工夫を伺えたり、すごくありがたいなぁと感じます。
島の皆さんの温かさや地域に対する愛情みたいなものを感じて、ますます西表島LOVEになっている私たちです。